結核予防法廃止について - 2005年10月03日公開

結核予防法廃止

厚労省は平成18年通常国会に感染症法一部改正案を提出する方針で、現在、法案の作成作業を進めています。

改正では、結核菌についても規制対象に含め、結核菌(多剤耐性結核菌)を二類感染症として新たに感染症法の対象疾患に位置付け、結核予防法を感染症予防法に統合させる方向です。

改正案が成立した場合、生物テロを含めた総合的な感染症対策を確立する改正法の大部分は、平成18年10月に施行。また、予防法の廃止は、平成19年4月の施行となります。
この統合については、メリットとデメリットの観点から、次のようにいわれています。

(1)メリット
・入所命令の発動が同居者に伝染のおそれがある場合に限られ、的確な公衆衛生上の
 措置が困難、入院勧告が できないという問題点を払拭できる。
・特定の疾病を対象とする予防法が結核の差別・偏見の温床になっている可能性があり、
 人権保障の観点からも統合は望ましい。

(2)デメリット
・予防法の廃止で結核への関心が薄くなる懸念がある。
・結核予防法独自の規定である、定期健診、通院医療費公費負担制度が抜け落ちる。
 (但し、これについては、経過措置・特例措置を設けて統合後も従前どおり実施する
  方針であると厚労省は説明しています)

先日、平成16年結核発生動向調査の結果が公表され、初めて新規登録患者が3万人を割りました。
しかし、依然として日本は世界的に見ると結核中進国に位置付けられています。
また、若い時に発病しなかった高齢者が免疫力の低下で発病するという新たな問題もでてきています。
今回の統合(問題)を契機に、今後の結核対策の方策をも含めた議論が高まることを期待して、
見守りたいと思います。

担当
栗本 孝治
役職
ヘルスプロモーショングループ 主任

2000年4月 入社
保健事業に携わること6年目のリーダ。
業務ノウハウから最新情報にまで精通し、今や保健所チームのリーダを務める保健部隊の若きエース