先月、標準的な健診・保健指導プログラム(確定版)が提示されました。
いよいよ、20年度4月に向けて、本格的に始動してきた感じがします。
しかし、自治体の現場は、まだまだ調整事項や課題が山積み・・・といった状況ではないでしょうか。
さて、これまで老人保健法の下、衛生部門で取り組んできた基本健診が特定健診と姿形を変え、国保部門の担当に移ります。
しかし、がん検診は、従来どおり衛生部門が実施主体で保健事業として実施します。
もちろん、国保部門と衛生部門の連携は、必須となりますが、近年では、総合健診という形式を採用し、基本健診とがん検診を同時に実施することで住民の負担を軽減し、受診率向上に貢献してきたという実績も多いのです。
その管理部門が、衛生部門から、国保部門へ一部移管することで、いろいろな影響も発生します。
例えば65歳以上の生活機能評価や基本チェックリスト(いわゆる介護予防健診)ですが、
今年度までは、「原則として基本健診と同時実施」とされていましたが、来年度からは、
「同時実施が望ましい」ということになります。
この生活機能評価ですが、基本チェックリストのような問診の他に栄養状態把握のため、
血清アルブミン検査という血液検査が実施されています。
これまで、同時実施で行なってきましたので、1度の採血でまとめて検査をすることができ、
住民にとっても負担が下がるといったメリットがありました。
これがもし、別々に実施となると、採血が2回に増えるだけでなく、初診料も別にかかる
というデメリットも発生します。
また、現在は、基本健診も、生活機能評価も老人保健事業の枠組みで実施されていますが、
20年度からは、特定健診は、国保の特別会計で、生活機能評価は、介護保険の特別会計で
それぞれ実施されることになりますので、自治体内での財源も別財源になってしまい、
事務の煩雑化というデメリットも発生します。
その他にも、基本健診と同時実施で、C型肝炎ウイルス検査や、前立腺がん(PSA)検査
などを行なっている場合があります。
これらは、いずれも血液検査から実施する検診ですので、別々に実施すれば、採血の回数や
初診料といった同様の問題が発生します。
また、今後もこれらの検診は衛生部門で実施することになりますので、予算については、
一般会計で賄うことになり、特定健診とも、生活機能評価とも、また、違う別の財源となって
しまいます。
このように血液検査一つを取ってみても、これだけ煩雑になってしまいます・・・
※次月に続く・・・
1990年4月 入社
民間系システム、公共財務会計システムなどを経て、1994年から地域保健分野のシステム化に従事。
自治体向け保健システムを開発当初から手がけ、「WEL-MOTHER」ブランドを確立。
現在、ヘルスプロモーショングループの統括責任者を務める。
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