医療制度改革 自治体が抱える問題点 その2 - 2007年06月01日公開

診察じいちゃん

先月のコラムの続きです。

次に、年齢に関してです。
今までの老人保健事業は、一部のがん検診等を除き、基本的には、40歳以上が対象者となっていました。
今回の特定健診では、40歳~74歳といった形で区切られてしまっています。
また、75歳以上の健診については、後期高齢者の広域保険者の努力義務規定となっていますので、広域保険者の判断に委ねられる形となります。
とはいっても、結局は、市町村に全面委託をすることになってしまうかと思いますが・・・
ただ、市町村から見た場合、75歳以上の方の健診データについては、どこで管理するかといった規定がないため、国保部門なのか、衛生部門なのか、微妙なところかと思います。

次に、65歳以上の生活機能評価についてですが、特定健診と同時実施が望ましい・・・
とされています。
しかし、単純に同時実施が可能になるのは、65歳~74歳までの国保加入者の方のみです。
なぜならば、実際には、国保以外の65歳~74歳までの方は、保険者が異なることになります
ので、市町村の介護保険で実施する生活機能評価と同時実施を行なうためには、調整を
要するからです。

また、75歳以上の方については、後期高齢者の広域保険者との調整を要することになります。
最後に、40歳の新規到達者に関してですが、今まで老人保健法の枠組みでは、よく年度末年齢
という概念が用いられていました。

今回は、保険料に直結することでもありますので、受診日時点で加入者でかつ40歳到達
といったシビアな設定になることを懸念していましたが、今回の規定では、
「加入者のうち、特定健康診査の実施年度に40歳以上となる者であって、当該実施年度の
前年度末に加入している者」といった定義になっています。

よって、年度末年齢的な概念は継承されたと考えて良さそうです。
強いて言えば、40歳のタイミングで保険者を変更した場合は、その年は受診する義務がなくなる
といったことでしょうか。

また、逆に、74歳で年度末年齢75歳の場合は、受診できるのか?といった定義は見当たり
ませんでした。
いずれにせよ、おそらく今までの基本健診では、受診率が高いであろう75歳以上の方たちは、
受診率の算出母体からは外れてしまいます。
もちろん、受診率だけを見ていては、本質からズレてしまいますが、高受診率を保っていた
自治体にとっては喜ばしくないことになりそうです。

担当
中山 秀喜
役職
ヘルスプロモーショングループ マネージャ

1990年4月 入社
民間系システム、公共財務会計システムなどを経て、1994年から地域保健分野のシステム化に従事。
自治体向け保健システムを開発当初から手がけ、「WEL-MOTHER」ブランドを確立。
現在、ヘルスプロモーショングループの統括責任者を務める。

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