社会保障カード(仮称)の導入について - 2007年07月02日公開

社会保障カード

政府・与党は7月5日、「年金業務刷新に関する政府・与党連絡協議会」で健康保険証や年金手帳などの機能を持たせた1人1枚の「社会保障カード(仮称)」を平成23年度をめどに導入する方針を決めました。

今回の参院選でも争点になりました年金記録問題への対応策として、急速に検討が進む結果となりました。
厚生労働省が検討していた「健康ITカード(仮称)」の機能を発展させた内容となっているようです。

「社会保障カード(仮称)」構想を簡単にまとめてみました。

(年金)・・・・・・・年金の加入履歴や給付実績、年金受給見込み額等が自宅の
          パソコンから確認できる
(医療・介護)・・・健康保険証や介護保険証の役割を持たせる、自らのレセプト情報、
          医療費通知等が確認できる
(保健)・・・・・・・・健診結果データを閲覧できる
(身分証明書)・・・希望者には顔写真を付け、身分証明書となる

次に、私たちシステムエンジニアが気になる番号体系をどうするかですが、
以下の3つの方法で検討しているようです。
1)現行の基礎年金番号を活用する方法
2)住民基本台帳ネットワークの住民票コードを用いる方法
3)新たな番号を用いる方法

社会保障カード(仮称)の導入が実現することで、利便性が向上すると思いますし、
高齢者の医療確保法で最初に掲げていた「生涯を通じた国民の健康データの管理」
が実現するかもしれません。なお、今回の「社会保障カード(仮称)」を導入する
方針を受けて、各方面に影響がでています。厚生労働省が7月9日付けで都道府県の
担当部署向けに発信した事務連絡では、保険証に二次元コード(QRコード)を装着
させる省令を中止する旨が記載されました。

厚生労働省は昨年から、資格過誤によるレセプト返戻の解消に向けた取り組みの一環として、
被保険者証記載内容の自動転記化を行うため、平成20年4月より健康保険及び国民健康保険の
被保険者証にQRコードを装着させることを予定していました。

しかし、6月19日に公表された「経済財政改革の基本方針2007(骨太の方針)」により、
健康ITカード(仮称)の導入が閣議決定されるなどの状況を踏まえ、予定していた
省令改正を中止することを決定しました。これは、QRコードが先に普及してしまうことで、
「社会保障カード(仮称)」が思うように普及しないのではないかという懸念からの
動きだと思います。

我社も医療制度改革への対応として、特定健診・特定保健指導に対応したシステム開発を
行っていますが、特定健診で利用する健診受診券もQRコードを印字する仕様が見送られました。
「社会保障カード(仮称)」の検討は、今後も注視していこうと思います。

担当
高久 清美
役職
ヘルスプロモーショングループ 保健システムプロジェクト責任者 統括リーダ

1995年4月 入社
入社当初から、地域保健分野のシステム化に従事。
自治体向け保健システムを開発当初から手がけ、「WEL-MOTHER」ブランドを確立。
現在、ヘルスプロモーショングループの統括リーダを務める。

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