妊婦健診公費負担の回数増加について - 2007年11月01日公開

妊婦健診

ニュースにも取り上げられていましたが、今回は妊婦健診公費負担の回数増加について考えたいと思います。

今まで妊婦健診は、妊娠前期に1回、妊娠後期に1回と、計2回までが国の負担により無料で受診可能でした。
しかし、厚労省から実際に妊婦が出産するまでに受診する妊婦健康診査の回数が、平均14回程度が望ましいという方針が出されたことで、今年の1月に公費負担の回数の増加(最低5回)を行なうように各市町村に通達を出しておりました。

今回の通達における背景としては、そもそも妊婦健診は保険適用外のため、1回あたり約5000円~8000円程度を負担する必要があり、単純に受診回数増加を促しても経済的理由により浸透しない可能性があったこと、また、厚労省による少子化対策の一環とも言われています。
いずれにせよ、少なくとも今年度から全国的に、原則、最低5回までは無料で
受診できるようになるはずでした。

しかし、厚労省が10月31日に発表した報告では、8月現在で全国1827市区町村の平均で
公費負担は2.8回という結果でした。
そのため、厚労省が通達した最低回数にも程遠く、公費負担回数の増加を求めて、
再度通達を出しています。

さて、今回の妊婦健診公費負担の回数増加について、各自治体の対応状況は様々ですが、
足踏みしている原因として共通に言えることは、厳しい財政事情が背景にあるようです。
しかし、そのような厳しい中でも最低ラインの5回を公費負担で実施するようにした
自治体もあることから、一概に財政難だけで片付けることができない案件になりつつあります。
自治体の長によるリーダシップにかかっている部分も多く、自治体として、住民(妊婦)
サービスをどのように考えていくかが改めて問われる場ではないかと思われます。
いずれにせよ、今後の各自治体の動きが非常に注目されます。

現在、経済的理由により妊婦健診について公費負担分しか受診しない傾向が強く、
結果として状態異常の発見の遅れが以前に比べ多くなっていると個人的に感じています。
この辺りの改善に向けた対策としても、妊婦健診の公費負担回数増加は、十分機能する
と思われますし、何はともあれ、妊婦の負担(経済的・精神的)をいかに減らして
あげるかが、日本社会で生きている我々一人ひとりの責任だと思います。
それが本当の意味での少子化対策を考えるということではないでしょうか。

私たちは、システム化による事務運用の負荷軽減ばかりにスポットを当てるのではなく、
システムを通して保健サービスが取り扱うデータのその先にある住民サービスの向上について、
もっと何か良い提案ができないかということを日々考えさせられます。

担当
小野 薫
役職
ヘルスプロモーショングループ 主任

2003年4月 入社
軽快なフットワークで日本全国を渡り歩き、若さの中に貫禄を見せ始める。
持ち前の熱いハートとトークで、老若男女を惹きつける保健リーダー。

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