がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針について - 2008年04月01日公開

聴診器

平成20年3月31日に、がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針についての事務連絡が配られました。

今回の法改正で、健康増進法第19条の2に基づく健康増進事業としてがん検診が位置づけられました。
がん検診は、平成10年に老人保健法から外されてから、法的な規制もなく、市町村の一般財源の中で推進されてきました。
その間、市町村には、検診の有効性があいまいだとしながらも補助金もなく、がん検診を推奨し続けてきましたが、その法的根拠が10年ぶりに復活する形となります。

それと同時に、今まで老人保健法に位置づけられてきた、歯周疾患や骨粗しょう症、肝炎ウイルスなどの検診や、健康教育、健康相談、機能訓練、訪問指導といった、いわゆるヘルス事業が、全て移管された形となります。

これまで老人保健法の下、老健局管轄で行われてきた保健事業は、全て健康局管轄に
移管されたといえます。
老健局の介護色が強くなる一方、健康局は、生活習慣病、がん検診等全ての保健事業を
管轄することになりました。

重点健康教育という考え方は今までもありましたが、がん予防を重点健康教育に入れるのは、
新たな取り組みであるといえると思います。

また、新たに、総合がん検診という概念が増えました。
これまでにも、歯周疾患等、節目年齢に区切った検診の定義はありましたが、
今回新たに加わったのは、5がん全部の検診をセットにして40歳、50歳の節目年齢に
限って実施できるというものです。

更には、精度管理を行うということで、平成20年3月のがん検診事業の評価に関する
委員会報告書の中の事業評価のためのチェックリスト(市町村用)を参考にして、
実施状況を把握し、環境整備に努め、実施方法の改善を行っていくといった運用になるようです。
これは、がん対策推進基本計画の目標の1つである、「全ての市町村において精度管理・事業評価が
実施されること」という目標に基づいて進められていると言えます。

また、もう1つの目標である、「5年後に受診率50%」に関連して、具体的に受診率の
算出方法が示されました。

受診率=((前年度受診者数)+(当該年度の受診者数)-
         (前年度及び当該年度における2年連続受診者数))/(当該年度の対象者数)× 100


隔年検診を考慮しての計算式だとは思いますが、昨年度受診後の転出者も加算した
場合の誤差が気になります。
私のようなシステム屋気質の者は、つい真っ先にそういった所に目が行ってしまいます。

特定健診の滑り出しが、まだ順調とは言えない今日この頃ですが、がん検診の整備は
走り始めてしまいました。
保健事業をとりまく変化は、止まらないようですね。

担当
中山 秀喜
役職
ヘルスプロモーショングループ マネージャ

1990年4月 入社
民間系システム、公共財務会計システムなどを経て、1994年から地域保健分野のシステム化に従事。
自治体向け保健システムを開発当初から手がけ、「WEL-MOTHER」ブランドを確立。
現在、ヘルスプロモーショングループの統括責任者を務める。

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