特定健康診査及び特定保健指導に係る自己負担額の医療費控除の取り扱いについて - 2008年06月26日公開

特定健診

さて、4月よりスタートを切った、特定健診・特定保健指導。
順調とまではいきませんが、少しづつ、どの自治体様も始まっています。

そんな中、5月に厚労省より、特定健診・特定保健指導に関する通知として、自己負担額の医療費控除の取り扱いについて、以下のような通達がありました。

平成20年度の税制改正において、「医療費控除の対象範囲に、高齢者の医療確保に関する法律に基づく特定保健指導のうち一定の積極的支援にかかる費用の自己負担を加える」こととされ、当該措置について、関連省令(所得税法施行規則の一部を改正する省令(平成20年財務省令第24号))が公布されたことから、その取り扱いについて国税庁と照会をし、それに対する回答からによるものである。
よって関係機関にこの旨を周知し、領収書の発行などの必要な対応が可能になるよう準備をするように。

これを受けて、実施関係機関等は、対象となる方たちに対して、
適切な対応をする準備が必要となります。

■医療費控除が受けられる者

『特定保健指導を受けた者のうち、日本高血圧学会(血圧測定)、
日本動脈硬化学会(血中脂質検査)、又は日本糖尿病学会(血糖検査)の診断基準を満たす者。
この基準は生活習慣病である可能性が濃厚であるとして、医師の指示から具体的な生活習慣の
改善指導が必要な状態であることから、所得税方施行規則第40条の3第1項第2号の規定に
該当すると認められる。』
とありますが、簡単にいうと特定健康診査の結果から階層化を行った後の保健指導レベルが
積極的支援に該当するもののうち、以下の基準を満たす者を指しています。

 ○血圧
   収縮期血圧・・・140mmHg以上
   拡張期血圧・・・ 90mmHg以上

 ○血中脂質
   中性脂肪・・・150mg/dl以上
   LDLコレステロール・・・140mg/dl以上
   HDLコレステロール・・・40mg/dl未満

 ○血糖
   空腹時血糖・・・126mg/dl以上
   HbA1c・・・・・ 6.5%以上

■医療費控除の対象となる自己負担額

医療費控除を受けられる者が特定保健指導を受けた場合の当該指導料(自己負担額)は、
医療費控除の対象となる医療費に該当する。

特定健康診査のための費用(自己負担額)は医療費に該当しないが、所得税方施行規則
第40条の3第1項第2号の規定に該当する状態であると診断され、かつ引き続き
特定健康診査を行った医師の指示に基づき特定保健指導が行われた場合は、
当該特定健康診査のための費用(自己負担額)は医療費控除の対象となる医療費に該当する。

即ち、簡単に表現しますと医療費控除が受けられる者は、特定健康診査の費用(自己負担額)、
特定保健指導の指導料(自己負担額)の両方の自己負担額が、医療費控除の対象となる
医療費に該当することになります。

また通達には、実施機関における取り扱いとして、医療費控除が受けられる者に対して
発行する領収書の発行が最も重要であると記載がされてあります。
特定保健指導を実施する実施機関は、対象者が確定申告時に添付するための、規定の
必要事項が記載された領収書を発行する必要があります。

■特定保健指導の領収書に記載されているべき必要な事項

 ①特定健康診査の実施機関名及び特定健康診査を実施した医師名
 ②特定健康診査の結果、医療費控除の対象者として判断した旨の内容
 ③特定保健指導の実施年度及び実施した旨の内容
 ④特定保健指導に係る費用のうち自己負担額
 ⑤特定保健指導の実施機関及び特定保健指導の実施責任者名

とりわけ、受診してみないと、健診結果は分かりませんので、とりあえず、
医療費控除のため領収書をもらっておく・・・という方が増えてくるのかも知れません。

医療費の控除という概念からすれば、仕方ないとは思いますが、私個人的には、
特定健康診査で特定保健指導の必要がない人に対して、医療費控除なり、健診料自己負担なし
といったインセンティブがあった方が良いように思えます。
そうすることで「健康=自分にとってプラス」という認識が生まれ、元々の基本方針である
「対象者が自らの生活習慣における課題と認識して行動変容と自己管理を行うとともに健康的な
生活を維持することができるようになる」といった意識づけが行いやすくなるのではないでしょうか。


担当
村上好
役職
ヘルスプロモーショングループリーダ
保健業務一筋の頼れるベテランリーダー。
主に西日本エリアを担当し、全国の保健師さんから「このぶっち」の愛称で親しまれている。

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