第18回予防接種に関する検討会について - 2009年02月10日公開

予防接種
平成20年12月26日(金)に厚労省にて、第18回予防接種に関する検討会が開催されました。
主な議題は、日本脳炎ワクチンとインフルエンザ菌b型ワクチンについてです。
特に日本脳炎については、2008年8月のコラムにも掲載されていますが、 前回の第17回予防接種に関する検討会では、新ワクチン供給後のスケジュールについて 結論が出ず持ち越しとなったため、今回の検討会で議題になりました。

現在申請中の新ワクチンが承認され、供給が始まった場合、新ワクチンの 供給量に応じた接種を進めて行く必要がありますが、検討会ではどのような 接種方針とするかを検討するうえでのポイントを挙げ、例を出しつつ議論 する形となっています。

■ワクチンの供給量に応じた接種の進め方を検討する際の視点

1.”接種回数”に優先度を置く考え方

原則として、全ての世代が免疫を付与され、日本脳炎ウイルスに対する感染防御を獲得するために、定期の予防接種の対象者(第1期:生後6月から生後90月に至るまでの間にある者、第2期:9歳以上13歳未満の者)について、初回接種を優先する。



2.”接種年齢”に優先度を置く考え方

接種率の推移から第1期の初回接種の標準的な接種期間(3歳に達した時から4歳に達するまでの期間)を優先する。
屋外での活動が多くなる年齢を優先する。



3.”地域”に優先度を置く考え方

日本脳炎に羅患するリスクの高い地域を優先する。



それぞれ裏付けるための参考データが出ており、納得できるものもありますが、まだまだ根拠に乏しいものもあるようです。今後、さらに検討される内容と思われます。

また、法改正には必ずついてまわる”経過措置”という言葉が、今回の検討会で出てきました。
現在、接種の積極的勧奨を控えているため、接種機会を失っている方が多いですが、このまま新ワクチンの供給量に応じた接種方針を実施した場合、定期の予防接種の対象者に含まれない事例が発生する可能性があります。
このような場合には経過措置を設けることとすると明記がされましたが、具体的にはまだ何も決まっていないようです。こちらも今後の検討会で議論されていく内容と考えられます。

ニュース等では新ワクチンの投入が4月とも言われており、いよいよ目前に迫ってきました。
副作用の問題が浮上して、事実上、接種中止となっている現在、免疫を持たない子供が急増しており、新ワクチンの解禁で接種希望者が急増することが容易に予想されます。
また、既に新ワクチン不足に陥る可能性を試算しはじめている研究者もいるようです。
そのような背景を受けて、今回の検討会ではワクチンの供給量に応じた接種の進め方や経過措置が議論されていると思います。

残された時間で十分に議論していただき、新ワクチンの解禁後は、接種を必要とする可能な限り多くの方が、混乱も少なく接種を受け、一定の効果を得られることで、これまで批判されることが多かった、新ワクチンへのイメージが一新されることを心から願うばかりです。

担当
小野 薫
役職
ヘルスプロモーショングループ 主任

2003年4月 入社
軽快なフットワークで日本全国を渡り歩き、若さの中に貫禄を見せ始める。
持ち前の熱いハートとトークで、老若男女を惹きつける保健リーダー。

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