Hib(Haemophilus influenzae type b)(ヘモフィルス・インフルエンザb型菌)予防接種について - 2010年03月18日公開
Hibワクチンは、平成19年1月26日に承認を取得し、約2年の歳月を経て平成20年12月19日にサノフィパスツール第一三共ワクチン株式会社(製造販売元)から発売されました。
発売から1年3か月が経過した現在、まだ任意接種ではあるものの、東京都も予防接種促進事業の名目で、2か月以上5歳未満の児に対する細菌性髄膜炎【ヒブワクチン】接種費用の一部助成を実施していますので、いくつかの特別区などで助成が受けられます。
Hibワクチンは、ヘモフィルス・インフルエンザb型菌という感染症のワクチンの名称です。インフルエンザという名前が付いていますが、いわゆる「インフルエンザウイルス」ではなく、細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎などの菌血症を伴う感染症のワクチンです。
細菌性髄膜炎は、抗生物質の耐性菌も出てきており、治療が難しいことなどから、その対策として予防接種が推奨されてきました。
WHOでは、平成10年(1998年)から世界各国に対して定期接種に組み込むように推奨しています。
※詳しくはこちらを参照してください。
現在では90以上の国で定期接種に組み込まれており、細菌性髄膜炎はもはや過去の病気と称されています。
しかし、細菌性髄膜炎は日本国内で年間約600件程度の罹患があります。最悪の場合、死亡や重篤な後遺症が残る可能性もあるようで、油断はできません。
現時点では任意接種であるため、接種費用が自己負担になることと、副反応がでた場合の補償がないという2点が懸念されます。しかし、定期接種以外の予防接種は、ワクチンや疾患のリスクそのものを知る機会が少ないという点が最も重要な問題だと感じています。
任意接種という性質上、積極的勧奨を行うことは難しいのかも知れませんが、たとえ「接種の最終判断は本人が行う」という前提であっても、もっと積極的に情報提供が行われる環境の整備が望まれます。
Hibワクチンの製品名は、アクトヒブ(ActHIB(R)) (インフルエンザ菌b型による感染症予防小児用ワクチン)といいますが、インタ-ネット上でもワクチンの説明書(添付文書)
※1を読むことができます。
任意接種の費用は、4回合計で約3万円と高額です。また、接種時期が三種混合と同時期となりますので、乳児を連れて医療機関に行く回数が増えてしまうのも大変です。
ただ、ワクチンの用法に、「医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)」と記載されていますので、医師が認めれば、たとえば左右の腕に分けて接種するなどして、三種混合と同時接種することも可能となり、一度に済ませることも不可能ではないようです。
新型インフルエンザワクチンも、新型と季節性を混合した3価ワクチンとするよう決まったようですし、Hibワクチンが定期接種に組み込まれるためには、他のワクチンとの同時接種も視野に入れた工夫が求められるかも知れません。
※1 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 http://www.info.pmda.go.jp/
医療用医薬品の添付文書情報から、製品名で検索できます。
- 担当
- 中山 秀喜
- 役職
- ヘルスプロモーショングループ マネージャ
1990年4月 入社
民間系システム、公共財務会計システムなどを経て、1994年から地域保健分野のシステム化に従事。
自治体向け保健システムを開発当初から手がけ、「WEL-MOTHER」ブランドを確立。
現在、ヘルスプロモーショングループの統括責任者を務める。
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