第3回 労働安全衛生法における定期健康診断等に関する検討会を傍聴してきました。
厚労省HP
安衛法に基づく定期健診と、「標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会」
でも盛んに議論されている、高齢者医療確保法に基づく特定健診について、
現行案だと、両健診の健診項目にずれがあるため、労働者に
2度の受診を求めることとなり、不必要な負担を強いることになります。
両健診の制度・目的は異なりますが、「効率的に」という観点から
整合することが妥当な健診項目について、調整していこうと議論されました。
しかし、各団体からの意見は定期健診の拡大に反対という、
定期健診項目を調整する以前に、整合性を図ることに反対という意見でした。
理由としては、
・事業者の負担という観点
補助が出る健診センターは半年待ちというのが現状で、
事業者は補助が出ない健診センターを利用するしかないそうです。
かつ、項目が増えることでさらに負担が増えるとのことです。
当初は定期健診で実施した結果を特定健診にデータとして渡すだけ、ということでした。
しかし定期健診の項目が増えるとなると、黙ってはいられないようです。
・事業者の責任という観点
基礎疾患の予防は個人の責任で、日常生活に起因する部分が大きく、
事業者は作業負荷の軽減など、作業関連疾患を防ぐことが目的で、
個人の生活習慣まで立ち入ることはできません。
労衛法が罰則付きということもあり、基礎疾患まで企業責任が問われることになると、
負担が増大するとのことです。
などが挙げられ、企業にとって安全配慮の義務が増大するなど、負担となる部分が多い
といった理由から猛反対されており、どんな項目を追加するといったことを議論するのではなく、
事業者と保険者の役割を明確化し、抜本的な改革が必要であるとの意見を述べられておりました。
検討会の大半は上記のような意見のやり取りで進行しましたが、
最終的には議長の「定期健診の抜本的改革はじっくりと時間をかけて議論していきましょう。」
という発言のもと、整合性を図り定期健診項目を見直していくということで決定しました。
次回第4回では、
・今までの定期健診項目は尊重
・作業関連疾患に関する項目追加
・利用者の負担軽減
という3点を考慮して、健診項目のたたき台を作成してくるということです。
■メモ
上にも記載しましたが、事業者側が健診データの写しを保険者側に提供する
という仕組みは高齢者医療法で定められていますが、保険指導をする際、
事業者側の産業医が保険者側と同じ指導をしないようにという点を考慮して、
保険者側の健診データ(指導内容)を事業者に提供するといったことも考え
なければならないということも話に挙がっていました。その際、個人情報保護
も関係してくるため、検討していく必要があるとの事でした。
■所感
今回の検討会は立ち見の方がたくさんいらっしゃったことなど、
今まで行った検討会で一番人が多く、注目されている議題であることがわかりました。
議論ではあまり出てこなかった内容ですが、資料4の
「安衛法定期健診と特定健診(暫定版)における健診項目の比較」
の表には、腹囲(メタボの判定基準)など新たに加わった健診項目が記載されております。
資料4には、項目が追加・削除された理由等も記載されているので、参考になると思います。
■第4回開催日
12月21日 14:00~16:00
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