第5回 労働安全衛生法における定期健康診断等に関する検討会
第5回 労働安全衛生法における定期健康診断等に関する検討会を傍聴してきました。
この検討会については、今回が最後となります。
厚労省HP
○議題
1.検討会報告書(案)について
2.その他
○概要
検討会の最終回ということで、検討会報告書(案)を
承認することが目的の検討会だったように思います。
報告の内容としては、「標準的な健診・保健指導プログラム(暫定版)」で
示された健診項目の中で、労安衛法に基づく定期健康診断の項目と
なっていないものについて、それぞれ医学的知見等に基づき、
労安衛法の健診の方にも追加すべきかどうかを検討したという位置づけです。
(個人的には「標準的な健診・保健指導プログラム」で示された
健診項目について、労安衛法でもそのまま同じように健診項目追加を行うという
前提のもと、追加の理由をそれっぽく医学的に付け加えた感じがしました・・。)
保健指導の実施については、「医療保険者においては、労働安全衛生法に基づく
保健指導を行う際に、特定保健指導の実施を機能する事業者に対して、
特定保健指導の委託ができるようにすることが望ましい。」とのことでした。
健診結果の保存方法・提出方法については、
標準的な電磁気様式での保存・提出を規定すると中小事業者の負担が大きいため、
一律法律上求めるのではなく、大きな負担にならない範囲で医療保険者に協力する
ことが適当とのことでした。(紙でもOK。システム化できるとよいという内容)
○所感
報告書の内容は以上ですが、検討会では議長の和田委員と堀江委員の
討論が2時間ずっと続いていたという印象です。
(検討会自体も、時間をオーバーしました)
案を崩したくない議長と、文言の追加・訂正を求める堀江委員の
意見の相違による討論です。
堀江委員の意見で一番大きいのは
「腹囲を項目追加するのは妥当ではない」という意見で、理由としては、
「BMIに比べ、腹囲がより正確に脳・心臓疾患の発症リスクの把握が
できると指摘されている」と文中にあるが、参考文献として提示されて
いるものを実際に取り寄せて読んだ結果、そんなことは書いていなかった
(BMIよりCTスキャンによる内臓脂肪の把握の方がリスクの把握ができる
と書いてあった)という内容です。さらに、文献で使用している被験者に
日本人が含まれていなかったこと、女性の腹囲の基準については
たった194人のデータだけで結論を出していること、腹囲については現在
医学論争中であることなどを挙げ、国が出す指針としては適当ではない
ということを発言していました。
(参考文献は話を聞く限り確かに適当ではないようなので、文章に合った
文献を見つけて、差し替えを行うことになるようです)
最終的には「健康局・保険局は十分に検討し、特定健診に腹囲を追加することを決めたはずだ」
という議長の意向により、今回の報告書案は大幅に変更となることはなく、
検討会も終わってしまったわけですが、内科学会では女性の腹囲の基準を
現在の90cmから80cmに変更することが話し合われていたり、
腹囲は元々、計っても誤差が大きく、また服の上から測ったりすることによって
正確な値が導き出せないなどの問題もあるらしく、もしかしたら何年か後に、
「腹囲は効果がない」なんてことも言われているのかもしれないなと思いました。
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