第5回 社会保障カード(仮称)の在り方に関する検討会 第一部

今回の検討会は内容が多いため、二回に分けて掲載します。
以下のレポートは第一部です。

社会保障カード(仮称)は年内に基本構想を取りまとめる予定となっておりましたが、
今回の検討会でも委員の合意を得るまではいかず、年を越えての取りまとめとなるようです。

検討会名:第5回 社会保障カード(仮称)の在り方に関する検討会
日時:平成19年12月21日(金) 10:00~12:00
場所:霞が関東京會舘「シルバースタールーム」(35F)
議題: 1.基本構想の取りまとめに向けた議論について


■検討内容
0.はじめに
 事務局より配布資料の説明が行われた。
 ・社会保障カード(仮称)に関する議論のための検討メモ(案)のポイント
 ・社会保障カード(仮称)に関する議論のための検討メモ(案)

1.基本構想の取りまとめに向けた議論について
 ○基本的な考え方
  ・利用者の利便性を高めるため、年金・医療・介護分野での活用を検討しつつ、
   他の社会保障分野における将来的な用途拡大を妨げないようにする。
  ・保険者やサービス提供者等の事務効率化にも資する仕組みとする。
  ・プライバシーの侵害や情報の一元的管理に対する不安を解消するとともに、
   セキュリティ対策についても
   具体的に示していく。
  ・費用対効果に優れた仕組みとする。

 ○現状と課題
  ◇年金・医療・介護各制度にまたがる現状と課題
   ・各制度の証、カードが各保険者から別々に交付されているため複数枚の管理が必要
   ・証、カードには多くの個人情報が記載されており、個人情報の流出や悪用のおそれがある
   ・制度や保険者をまたがって個人を同定することが困難であるため併給調整等に多くの
    事務負担が発生する

  ◇年金制度の現状と課題
   ・年金記録の管理について国民の不安が高まっている
   ・自分の年金記録を入手、閲覧する仕組みが十分に整備されているといえない
   ・年金手帳の交付を受けてから年金を受給するまでの期間が長いため年金手帳の紛失が
    発生する

  ◇医療保険制度の現状と課題
   ・健康保険証は原則1人1枚となっているが、世帯で1枚という保険者も残っており、
    その場合、例えば家族が同時に病気になった際に不便
   ・健康保険証の他に減額認定証などが別途交付される場合があり、携帯・管理が不便
   ・住所異動や転職等の際に、健康保険証を保険者に返す必要がある
   ・保険者毎に被保険者番号が異なるため個人の同定ができない場合がある
   ・資格得喪の届出漏れにより医療費請求における過誤調整事務が発生している

  ◇介護保険制度の現状と課題
   ・住所異動の際に、介護保険証を保険者に返す必要がある
   ・介護保険証の他に介護保険負担限度額認定証などが別途交付される場合があり、
    携帯・管理が不便

 ○実現しようとする社会保障カード(仮称)の導入による効果
  ◇年金・医療・介護各制度にまたがるもの
   △利用者にとっての効果
    ・1枚のカードで、年金・医療・介護の給付、サービスを受けることができる
   △事務面での効果
    ・各保険者が個別に年金手帳、健康保険証、介護保険被保険者証を交付する必要が
     なくなり事務負担が軽減される
    ・制度や保険者をまたがった場合でも個人を同定することができるので併給調整等の
         事務負担が軽減される

  ◇年金制度
   △利用者にとっての効果
    ・自宅のパソコン等から常時、安全かつ簡便に自分の年金記録を確認できることにより、
     安心できる
    ・携帯性に優れたものとなるとともに、健康保険証、介護保険被保険者証と一体となるため
     使用頻度が多くなり現在と比べて年金手帳の保管場所がわからなくなるといったことが
     起こりにくくなる
    ・オンラインでの年金の裁定請求等、年金関係手続が利用しやすい環境になる
   △事務面での効果
    ・年金手帳の再発行や窓口手続に関する事務負担が軽減される

  ◇医療保険制度
   △利用者にとっての効果
    ・住所異動や転職等の際に、健康保険証を保険者に返す必要がなくなる
    ・健康保険証の他に減額認定証などを別途持つ必要がなくなる
    ・自分の健康情報(レセプトや特定健診結果等)の確認を安全にオンラインでできるようになる
   △事務面での効果
    ・資格情報のレセプトへの自動転記により、レセプトへの転記ミスによる医療費の
      過誤調整事務がなくなる
    ・医療機関の窓口でオンラインによる即時資格確認が可能となり、未加入の状態での受診や
      資格喪失後の受診等による医療費の過誤調整事務が減少する
    ・減額認定証などを別途発行する必要がなくなる

  ◇介護保険制度
   △利用者にとっての効果
    ・住所異動の際に、介護保険被保険者証を保険者に返す必要がなくなる
    ・介護保険被保険者証の他に介護保険負担限度額認定証などを別途持つ必要がなくなる
    ・自分の介護サービスの費用に係る情報の確認を安全にオンラインでできるようになる
   △事務面での効果
    ・介護給付費明細書への資格情報の転記ミス等による請求誤りがなくなるため、
     過誤調整事務が軽減される
    ・介護保険負担限度額認定証などを別途発行する必要がなくなる

  ◇その他
   △利用者にとっての効果
    ・行政機関への申請について、窓口申請ではなく電子申請が行いやすくなる
    ・希望者については、身分証明書として利用することが可能となる
    ・カードの券面に記載する情報を必要最小限にとどめ、ICチップに情報を収録することにより、
     現行の被保険者証等に比べプライバシーの保護に優れたものとなる
   △事務面での効果
    ・行政機関における窓口の事務負担が軽減される

~第二部に続く~


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