第5回 社会保障カード(仮称)の在り方に関する検討会 第二部

今回の検討会は内容が多いため、二回に分けて掲載します。
以下のレポートは第ニ部です。

~第一部から~

 ○カード導入に当たっての留意点
  ◇全体として留意すべき事項
   ・個人情報の保護とセキュリティの確保のために十分な対策をとる必要がある
   ・万が一、問題が生じた場合には迅速かつ的確に対応できる仕組みとする必要がある
   ・社会保障給付を受け得る全ての人を利用者として想定しており、利用者の中には情報技術を
    使いこなす能力や判断能力等について大きな差があることから、様々なケースを想定しつつ、
    検討を進めていく必要がある

  ◇被保険者証、資格確認に関する事項
   ・カードが被保険者証等の原本となるためには、全ての窓口でオンラインでの資格確認が
    可能な環境を整える必要がある
   ・被保険者の資格得喪情報については、届出時期によるタイムラグが生じることに
    留意する必要がある
   ・国民健康保険では、保険料を滞納している被保険者に、状況に応じて短期被保険者証や
    資格証明書を発行する措置を講じているが、これは保険料を滞納している被保険者との
    納付相談の機会を増やす観点から行っているものであるため、その機会が減らないような
    工夫が必要となる
  ・介護保険においては、資格得喪情報以外にも要介護認定等の情報が必要であり、
    カードの券面にこれらの情報を記載しないこととした場合、被保険者がこれらの
    情報を知る方策が必要となる
   ・本人確認のために窓口でパスワードを入力させることがないような仕組みとする
    必要がある

  ◇情報の閲覧に関する事項
   ・情報の流出を防止し、プライバシーを保護するための方策を検討する必要がある
   ・非開示となるレセプトもあり、全てのレセプトを被保険者が自動的に閲覧できるわけ
    ではないことに留意する必要がある

  ◇カードの要件に関する事項
   ・カードの表面やICチップからカード所有者の個人情報が読み取れない仕組みとする必要がある
   ・セキュリティを確保するためには、カード所有者自身も自らの識別情報を知らない仕組みとする
    必要がある

 ○カードの要件・機能等
  ・安全性に優れたICカードを導入して、紛失時の収録情報の漏洩、悪用を防止する
  ・不正利用がされないよう、カードに収録された情報が正しいことやカードそのものが
   正当なものであること等を確保する措置を講ずる必要がある
  ・カードに収録する情報については、プライバシー保護の必要性や記載情報の変更による
   書き換え手続を必要最小限にとどめる観点から、可能な限り本人確認のために必要な
   最小限のものに限定する
  ・年金手帳、健康保険証、介護保険被保険者証を1枚のカードにし、確実に1人に1枚交付
   するため、現在、各制度・各保険者で管理されている加入者の資格情報を同一人物で
   あることが特定できるよう、
   何らかの方法で関連付ける必要がある選択肢としては以下の4案が考えられる

   案1 各制度共通の統一的な番号を利用
     ・番号については、希望により変更することが可能

   案2 カードの識別子を利用
     ・個人に番号を付与するのではなく、カードを識別する記号等によって加入者を
      特定する
     ・カードが変わるたびにカードの識別子も変わる

   案3 各制度の現在の被保険者番号を利用
    案3-2 各制度内で不変的な番号を創設し、利用
     ・各制度の被保険者番号等を直接関連付け、カードには各制度の番号を全て収録する

   案4 基本4情報(氏名、生年月日、性別、住所)を利用

  ・資格確認をデータベースにアクセスして行う場合、各保険者のデータベースに
   直接アクセスすることはシステム上の負担も大きいことが想定されるため、
   資格確認のための何らかの
   中継データベースを設置することを検討する必要がある

 ○利用制限
  ・カードの収録情報が本人以外の者によって目的外に利用されること等の不安を
   解消するため、収録情報に応じた利用制限を検討する

 ○発行・交付方法等
  ・社会保障カード(仮称)の発行にあたっては、各制度の保険者が他制度の
   保険者等にその発行事務を委託する等の制度上の整理が必要となる具体的な
   交付方法としては以下の3案が考えられる

   案1 市町村が交付
    ・例えば、住民基本台帳カード発行と同様の手続により市町村が交付する

   案2 医療保険者が交付
    ・現行の医療保険者としての保険証発行手続を基に、医療保険者が交付する

   案3 年金保険者たる国が交付
    ・例えば、郵送等の手段で届ける

 ○費用、事務効率化等
  ・費用については、具体的な仕組みが固まっていない段階において詳細な試算を
   行うことは困難であり、今後、具体的な仕組みの検討を進めその選択肢に応じた
   試算を行う

 ○その他
  ・希望者が身分証明書としても使用できる顔写真付カードの交付方法について検討する
  ・技術の進展等に対応し、一定のセキュリティ水準を保持するため、カードには
   有効期限を設ける
  ・電子私書箱(仮称)についての検討を踏まえつつ、カードを活用したオンライン
   での安全な個人情報の閲覧・管理の方法を検討する

 ○おわりに
  ・今後、具体的な仕組みの検討を進め、費用等を含めた選択肢を示しつつ、
   広く御議論いただく


■主な意見
 ・パブリックコメントの手続きを進めて欲しい
 ・オーストラリアでも同様の議論が行われていたが廃案となっている。
  経過の議論内容を参考にしてはどうか
 ・住所不定者への対応はどの程度考えているのか
  ⇒カードの検討としては検討範囲外である
 ・カードを代理で利用する方の認証強化も検討すべきではないか
 ・誰がどのように操作したのかの操作ログをとれるようにすべきではないか


■所感
・はっきり言って、時間が足りず、議論が足りていないことが明らかである。
 この検討会で何をどこまで議論するのかも委員間のコンセンサスが取れていないため、
 カード導入で解消すべき課題と各制度毎に、解消すべき課題がごちゃまぜになっている。
・議長の仕切り力と事務局の取りまとめ力にも頼りなさを感じる。
・今後のスケジュールは提示されていないが、あと2~3回の検討会を経て、
 年度内での取りまとめとなるのではと思われる。


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