電子母子手帳のメリットとデメリット - 2016年11月30日公開

電子母子手帳のメリットとデメリット
自治体に妊娠の届出を提出すると、「母子健康手帳」が交付されます。母子健康手帳は、妊娠の経過や子どもの健康や発育の状態、予防接種の記録など、特に妊娠初期から乳幼児期までの母親と子どもの健康を管理するために重要なものです。この自治体から交付される母子健康手帳は紙ですが、最近、母子健康手帳を電子化するサービスが出てきました。母子の健康に関する情報が詰まった母子健康手帳は外出時には必携ですが、スマートフォンさえ持っていれば安心と、その手軽さにも注目が集まっています。そこで、「電子母子健康手帳」のメリットとデメリットをまとめてみます。

◆ 電子化のメリット ◆
・紛失等の恐れがない
電子母子健康手帳であれば、記録を失くす事はありません。東日本大震災では、多くの手帳が失われましたが、岩手県では周産期医療の電子カルテネットワークを持っていたため、再発行などが比較的スムーズだったそうです。
また、緊急時でもスマートフォンは持っている可能性が高いと考えられるため、自治体や医療機関だけでなく母親も必要な情報がいつでも閲覧できるので安心です。
・子育て情報を簡単に確認できる
妊娠・子育てに関する重要な情報を簡単に確認することができます。また、自治体が母親向けのイベント情報等を配信すれば、母親は必要な情報を見逃すことなくチェックできます。
・情報の管理と共有
病院との連携があれば健診の結果や記録に加え画像も登録することができ、子どもの成長を日記のように残すなど、簡単に記録を残すことができます。 また、父親や祖父母にも簡単に情報を共有することができ、家族全体で育児に参加することができます。
・簡単にスケジュール管理ができる
複雑な予防接種のスケジュールも、出生日などから自動でスケジュール作成できるなど、簡単にスケジュール管理ができます。また、予防接種予定日が近づいたときにお知らせを受け取れることで、受け忘れを防ぐことができます。
◆ 電子化のデメリット ◆
・情報漏えいの可能性
メディアでも度々騒がれるように、個人情報漏えい事件は世界中で起こっており、他人事ではありません。現在サービスが行われている電子母子健康手帳では、個人認証にフェイスブックやツイッター等のアカウントやマイナンバーを活用する仕組みが使用されているようですので、利用する側も十分に注意しなければなりません。
・転出した際に利用できなくなる場合がある
電子母子健康手帳のサービスはまだ一部の地域でしか実施されておらず、またサービスの基準がまだ存在しないため、違う自治体に引っ越したりすると、使用できなくなる場合があります。
・データ入力の手間がある
受診結果等のデータを自分で正確に入力する手間がかかります。きちんと入力しておかなければ、スケジュール管理で自動設定が行われない等、機能が十分に活用できません。


受診履歴や健診結果などを簡単に管理でき、居住自治体や受診する病院が変わってもデータを共有することで、スムーズにサービスを受けられることが電子母子健康手帳の最大のメリットです。しかし、電子化のサービスは始まったばかりであり、自治体や医療機関との連携はまだ十分とは言えません。今後、新しい機能が追加され、より便利なものとなることが期待されます。また、電子化には確実にデメリットも存在するため、紙媒体との使い分けをするなど、利用者も母子健康手帳の役割をしっかりと理解した上で使用していく必要があります。



担当
渕上 恵利

2015年4月 入社
主に薬事衛生のシステム開発・導入に携わる。
持ち前のリーダーシップと責任感で様々なことをやり抜く華やかな姿が光る。

最初 | | 一覧 | | 最後