COPD(慢性閉塞性肺疾患)について - 2017年09月26日公開

COPD(慢性閉塞性肺疾患)について
喫煙を主原因とする病気の一つにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)があるのをご存知でしょうか。聞きなれない病気かもしれませんが、年間死亡者数は1万5,000人を超える、日本人男性の死因第8位(※1)ともなっている恐ろしい病気です。

■COPDとはどんな病気か
COPDは長期間、有害物質を肺に取り込み続けることで、気管支や肺胞が炎症を起こし、呼吸しにくくなる病気です。「たばこ病」とも呼ばれることから分かるように、日本では原因の90%以上が喫煙であるといわれています。症状としては、階段の昇降など軽度の運動での息切れや、慢性的な咳、痰の増加が代表的です。また、COPDは糖尿病や心臓病、うつ病などの様々な病気と合併しやすいことも分かっています。かぜだと思っていた症状が急に悪化し、命にかかわるような事態となることもあり、早期発見・早期治療が重要であることは言うまでもありません。

■治療について
COPDは不可逆性の病気のため、残念ながら完治することはありません。治療は病気の進行を遅らせ、QOL(※2)を改善させることを目標に行われます。以下にCOPDの治療の例をあげます。
① 禁煙
COPDと診断された方が喫煙者の場合は、何よりもまず禁煙することが大切です。近年では、禁煙治療の健康保険適用も進んでいるため、自力での禁煙が難しい場合には、医療機関へ罹るのも一つの手段です。
② 呼吸リハビリテーション
COPDが進むと、日常生活のささいな運動でも息苦しさを感じるため、筋力や心身の活力の低下が生じます。これでは、充実した生活を営むことはできず、症状の悪化を引き起こす危険性すらあります。そのため、適切な呼吸方法の習得や体力の強化を目的として行われるリハビリテーションは、QOLの向上に大切な役割を担います。
③ 栄養療法
さらにQOLの向上に重要とされる観点として、罹患者の栄養管理があります。COPDを発症し、心身の活力が低下した状態では呼吸をするにも多くのエネルギーを必要とするため、健康な人と同じ生活・食事をしていても栄養不足になることがあります。すると、体力低下はもちろん、呼吸に使用する筋肉も弱ってしまうため、呼吸機能がさらに低下するという悪循環に陥ります。そのため、栄養補助食品等を利用して、適切なエネルギー補給をすることが重要です。


喫煙を主原因とする病気として、肺がんは広く知られていますが、COPDの認知度は25%とあまり高くありません。政府は健康日本21(第二次)の目標項目として「COPDの認知度向上」を設け、2022年時点の認知度80%を目標としていますが、認知度は2013年をピークに下降しているのが現状です。前述したとおり、COPDは発症してしまうと完治することはありません。健康寿命の延伸が目指される昨今、COPDの認知度が高まり、その危険性についての正しい知識が多くの人に届くことが望まれます。



※1)2016年 厚生労働省 人口動態統計より

※2)QOL(Quality of Life)
「生活の質」と訳され、身体的のみならず精神的、社会的活動を含めた総合的な活力、生きがい、満足度を指す。




担当
長谷川 海里

2014年4月 入社
確実に仕事をこなす安定感と、限界まで品質を追及する向上心で、
システム導入・提案から社内の委員会まで幅広く活躍する。

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