咀嚼と健康 - 2018年03月22日公開

咀嚼と健康
幼いころに、「良く噛んで食べなさい」「1口30回噛みなさい」というようなことを言われた記憶はないでしょうか。
現代は「軟食の時代」といわれ、軟らかい食べ物が好まれます。食が豊かになるとともに、主食は玄米から白米やパン、麺類に、おやつはせんべいからプリンやケーキに替わりました。研究によれば、現代日本人の1食あたりの咀嚼回数は、第2次世界大戦前のおよそ半分以下になっているそうです。

保育の現場では、きんぴらごぼうなどの歯ごたえのある料理が給食で出たときに食べることができない子どもが多くなっているそうです。これは、軟らかいものばかりを食べていたことにより「噛んで食べる」能力を正しく身に付けることができなかったためといわれています。「噛んで食べる」能力は自然に身に付くものではなく、身に付けるものなのです。歯ごたえのあるものを食事に取り入れることで自然と噛む回数を増やすことができます。飲み込むまでは一旦箸を置く方法や、食後にガムを噛むことも有効です。

また、「噛む」という行為は、単に食べ物を砕く以外にも様々なメリットがあるとされています。
咀嚼によるメリットの例

■生活習慣病の予防
食物をよく噛むことで、脳の満腹中枢が活性化されるため、「食べすぎ」による脂質異常症や高血圧を防いでくれます。また食事時間が長くなることにより「早食い」を防ぎ、血糖値の上昇が穏やかになるため、糖尿病などにもかかりにくくなります。

■消化器官の負担を軽減
よく噛むことによって食物を細かくすることで、胃腸の負担が軽減され、消化活動をスムーズに行えるようになります。

■がん予防
噛むことによって分泌が促進される唾液には抗菌物質が多く含まれているため、がんの発症リスクを抑えることに繋がります。

■脳細胞の活発化
噛むことによるあごの開閉運動により脳に酸素と栄養が送られ、脳細胞の動きが活発化します。子どもの知育を助け、高齢者の認知症の予防にも役立ちます。


咀嚼回数の減少に伴う咀嚼能力の低下は、硬いものが食べられなくなるという単純な問題ではなく、上記のような多くのメリットを得る機会を失っていることになります。この機会に、よく噛んでゆっくりと食事を楽しめているか、見直してみてはいかがでしょうか。




担当
鶴田 隆治

2016年4月 入社
パッケージ開発に携わるメンバ。
確実な仕事ぶりで、周囲からも頼りにされている。

最初 | | 一覧